よろず無駄無し屋

出たとこ勝負な文章ゆえの生々しさ

年末ジャンボの当選金

年末ジャンボの当選金の換金に行ってきた。

300円。

当選金というよりは、お情け金というほうのが妥当だろう。

300円という金額を馬鹿にするつもりも権利も自分にはないが、どこかそれだけを換金してもらいに行くのに抵抗を感じるのは、自分だけじゃないと信じたい。

たった10枚のバラを買っただけで、

「この中に一等が複数入ってたらどうしよう」

などと、厚かましい妄想を恥ずかしげもなく展開させた後の、この300円という現実。

今時300円じゃ、タバコだって追い銭なしじゃ変えないご時世だ。そんなはした金を40を過ぎた大の男が、てくてく20分も歩いて、一等の複数当選を夢見てあっけなく散っていった、いわば夢の残骸ともいうべき、この300円をいただける、さしてありがたくも感じられない紙切れを、この吐く息白い真冬日に換金しに行くのは、やっぱりこういうブログという場所でしか、公表できやしない。

しかし、いざ換金してもらうと、たかが300円、されど300円である。少し嬉しい。お金というものは、いただけるならいくらでも嬉しいものなのである。

帰り道でコンビニに寄って、暖かいブラックのコーヒーと、砂糖がわりのチョコレートを、その300円で購入した。

今日はそんな他愛もない、平和な一日だった。